拭えない過去の行いを悔い
それが取り返せないことであることを知り
毎日が通り過ぎていく
慢心と雑念を憎み
甲斐性と克己心を羨む日々
机もコップも
駅や学校も
どの道も どの空間でも
そこには常に彼女がいるようで
彼女のことが頭をよぎる
虚しさと自己嫌悪がまとわりつく
周囲は次への道を指し示してくれる
これは有り難いことであり感謝するべきだ
でも、僕が失ってしまったその人は
「心」は今のところこの世界では一人だけで
代替可能ななにかではないのである
彼女でなければならない理由など語り尽くせない
大沢真幸の「恋愛の不可能性」第一章から言葉を借りたい
〜われわれは、真に愛している人物について、これで完全であるというような、積極的な理由(の束)を挙げ尽くすことはできない。
これは、固有名を性質についての記述群に置き換えられないのと同じことである。特殊な目的から、—たとえば戦略的・功利的な目的から—、関係を持っている人物については、われわれは、関係が維持されていることの理由を、必要かつ十分に列挙しうる。
愛の関係は、これとまったく対照的である。〜
最大限に彼女を傷つけ
たくさんの涙を流させた僕は
これから先、決して幸せを手に入れることはないだろう
それどころか、幸福になろうとすることすら罪だ
どうしようもない自分の未熟さを大いに悔いて生きるべきなのだ
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