2007/05/26

その2

前にも紹介した「大きな帽子を被ったジャンヌ・エビュテルヌ」

実物はすごい。

吸い込まれそうになった。

絵の前で何分も突っ立てた。

そのお隣に展示されてた「肩をあらわにしたジャンヌ・エビュテルヌ」なんかもう完璧だった。

とてもこの世のものとは思えないほどの美しさだった。

モディリアーニという人は、絵を書く際にその対象の表面ではなくて内面を描こうとする画家であったということだから、彼にとってジャンヌはほぼ完璧な女性であったのだろう。

そして内も外も美しかったのだろうと思える絵でした。

地味に長い間感動してた。

途中に何点か写真も置いてあって、彼女のもともとの美しさも確認しつつもやはり絵のほうが美しい。

順路の最後にはジャンヌの髪の毛が展示されてたのですが、これにはまいりました。

彼女は彼が結核で死んだ48時間後に自殺をしていたもんだから。

絵でも写真でもそうですが、書かれた・撮られたものがすでに亡くなっているとわかるものを見るときはどこかぞくぞくするところがあります。

絶対に会うはずのない人と会っているような、そんな不思議な感覚がおこる。

例えば僕の曾じいちゃんの写真なんか見るときがそう。

彼女の髪の毛を見たときにも感じたなあ。

とてもつやつやしていて、一体何度彼に撫でられた髪の毛なんだろうとか考えちゃいました。


この展示会は6月3日までやってるみたいなんで興味がある人は行ってみてはどうでしょうか。

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